なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか?


なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか?
うまくいっている会社の常識 うまいかない会社の常識 55
小宮一慶
発行日 2006年11月 1日 第1刷

 55項目について、最初に「うまくいかない会社の常識」を挙げ、その解説が本文となっていて、最後に「うまいくいっている会社の常識」を紹介しています。経営者向けの話が多くありましたが、人や組織の動かし方、リーダーの姿勢・心構えについても書かれていたので、参考になる事がいくつかありました。
 「はじめに」に書いてあったのが、成果を上げるためには、「正しい努力」が必要という事でした。そして、「正しい努力」をしたうえに、正しい常識やコツを知る事が大切という事でした。こう聞くと当たり前のように思いますが、この本を読んで、「正しい努力」をしていなかったかも・・・と思う事がありました。
 様々なビジネス書で、「目標」と「目的」の話を読みましたが、本書では、特に分かりやすく解説されていました。「目標」はあくまでも通過点であって、究極的に行き着くところ、あるいはあるべき姿が「目的(ビジョン)」という事でした。働く人が目的を意識して、仕事をする事が成果を上げるためには、必要だと思いました。
 そして、この本で、一番「なるほど」と思ったのは、売上高の話でした。売上げを上げる事はもちろん重要ですが、「なぜ売上げを上げる必要があるのか?」という質問に対して、この本を読むまで僕は答えられなかったと思います。本書では、売上高を「お客様との接点」と解釈しています。つまり、企業の「社会での存在(プレゼンス)」そのものだ売上高であり、お客様に喜んで頂いている大きさとも言えるという事でした。言い換えると、企業がお客様に提供する価値を増やす事が売上高を上げるという事なのだと思いました。
 その他に、成功した人の5つの特徴が参考になりました。


(1) せっかち
(2) 人を誉めるのがうまい
(3) 他人のことでも自分のことのように考えられる
(4) 怖いけど優しい
(5) 素直
 
 前の職場のリーダー(師匠)が結構該当してるなぁ・・・と思いました。

 今度、セミナーを受講しに行く予定なので、今から楽しみです。

[rakuten:book:11933195:detail]


はじめに
1 ビジョン&ストラテジー
 経営という仕事の認識を誤っているとうまくいくものもうまくいかない
2 マーケティング
 お客様の心をつかむマーケティングの本質を理解する
3 ヒューマン・リソース・マネジメント
 人を動かす・組織を動かす
4 アカウンティング&ファイナンス
 会計・財務を経営的に考える
5 リーダーシップ
 リーダーの姿勢・心構え